Monday, February 12, 2007

Don't be Fooled by Market Principles

米原万里さんの「ロシアは今日も荒れ模様」を買って、すでに半分ほど読んだ。「わはは」と笑うのは簡単なことだが、彼女の著書に一貫するのは、「売れるものに価値がある」「価値あるものは売れる」「売れないものには価値がない」という資本主義では当然と言わんばかりの原則への反論だ。まったく同意せざるを得ない。資本主義が価値とみなすものからはずれたらどうするのか?同書で言えば、「“買って、買って”とわめき、ささやき、こびへつらい、まとわりつくのにうんざりしている目からすると、“買ってくれなくとも一向にかまわないわ”という感じの箱のただずまいは、何だかとても潔くて清々しかった。おのれに包まれるものを拒むような、毅然とした迫力があった。ヒトにも、モノにも、売れるか売れないかなんかに関係なく、それそのものの価値がある」に表されている。こんな簡単なことに気づかない人が多すぎる。周囲を見渡して大きく落胆する。

同書を買おうとして紀伊國屋にいた時、知っている人を見かけた。顔も記憶に残っていた。(彼女が電話で話していたので、聞こえた)声も記憶に残っていた。でも、誰なのかわからない。日本で会ったことのある人なのか、当地で会った人なのか、それすらわからない。

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