今に始まったことではないが、ビジネス記事を読むのがつらい。昔は圧倒的な知識不足を補うことに懸命で、義務感を感じていた。しかし、利益至上主義、能力主義、カネを動かしてカネを稼ぐ個人や企業について読むにつけ、「だからどうだって言うのか」との考えが頭をもたげる。貧乏人の僻みだろうか。貧しいながらも幸せであろうとする人たちの居場所がなくなっていく。1992 年だったか93 年だったか、米国にいたとき、ニュージーランド人の元同僚が自分宛に(偶然にも)チャンギ空港で投函した手紙には、インドネシア雨林に暮らす人たちを、少ない食糧を分かち合いながらも「最も幸せな人たち」と表現していた。
サダム・フセイン時代に命の心配をする必要のなかった一般市民が、利益至上国の軍隊による爆撃で落命する。国の概念より、種族や宗教の方を重視する人たちに米国式の統治を押し付けようとするのがそもそも誤りだろう。
「打ちのめされるようなすごい本」で「戦争で儲ける人たち」という書名で紹介されているのは、“The Iron Triangle: Inside the Secret World of the Carlyle Group” のことで、読んでおくべき1冊だと思う。
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