Saturday, July 07, 2007

Mari's "Time Travel" and the World

「1963年だった。この年は、私にとって生涯忘れられない特別な年である。部分的核実験停止条約をめぐる中国共産党とソ連共産党のあいだの意見の相違が表面化した年……。
……ソ連とソ連衛星国だったチェコのマスコミは一斉に反中国キャンペーンを繰り広げ、内容はどんどんエスカレートしていった。ホーム・ルームの時間でもテーマはこの一点に集中した。私は生きた心地がしなかった。妹も学校から帰るとひとりでベッドに突っ伏して泣いていることが多くなった。
というのも、この時点で日本共産党は、部分核停に反対する立場を明確にしていた。国際共産主義運動がソ連派と中国派に色分けされ始めたこの頃、日本共産党は中国派とみなされた。そして、私の恐れたとおり、ソ連共産党と日本共産党のあいだの論争もまもなく公然化した」(210~211ページ)

自分が生まれた1963年。マリさんは13歳になる年だが、この年齢にしてソ中日の共産党対立を自覚している。ソビエト学校という特別な事情はあるが、母国と滞在国を始め、級友たちの出身国の情勢にここまで敏感になれるのは、海外生活が育てるアンテナの鋭さか。

第三篇として収められている「白い都のヤスミンカ」で、マリさんは、級友ヤスミンカ(ヤースナ)を探して内戦が広がるユーゴスラビアの首都ベオグラードを訪れる。ヤースナの生存を確認したものの、彼女が戦火の激しいサラエボに移住したと聞いて、「……目の前が霞んだ。思い出帳のヤースナの絵からヤースナの一家と過ごした団らんの風景が立ち上がって来る。一家は無事なのか。どうか無事でいて」。ここから最後のページまで、一気に読み進んだ。“The Human Factor” でMaurice Castleが亡命していくシーンを読んだ時とそっくりの気分だった。

「……ロシア語が理解できる私には、西側一般に流される情報とは異なる、ロシア経由の報道に接する機会がある。だから、『強制収容所』も『集団レイプ』も各勢力においてあったことを知っている。
にも拘らず、セルビア人勢力のそれだけが衝撃的なニュースとして世界を駆けめぐり強固な『セルビア悪玉論』を作り上げてしまった。NATOの三千数百回以上もの空爆の対象とされたのもひとりセルビア人勢力のみであったし、EUと国連の制裁にはセルビアの後ろ盾として新ユーゴスラビア連邦まで対象とされてしまった。
この一方的な情報操作のプロセスは今後丹念に検証されるべきだろう……」(253~254ページ)

ボスニア内戦を終結させた「デイトン合意」の署名者の一人、ユーゴ大統領だったセルビア人のミロシェビッチは被告人となり、そして獄死した。

*
Yesterday, I met two women whom I hadn’t seen for so long. One by appointment and the other accidentally.

M invited me for lunch. We’ve known each other for about six years. Back then, I probably didn’t have any Jap friend. So it can be said she is the first friend I made in Singapore. We kept in touch just by a few message exchanges a year. Some time ago when I was still desperate and seriously thinking about going back to Japan, she messaged me, out of the blue as always. We found we live very close to each other, in the same neighborhood. Moreover, she is currently working in the building where DJ is located. What a surprise.

And J. I didn’t recognize her at first when she said, “Hisashiburi.” She looked very young (because she is) and with no makeup, she looked what she really is, a student. We had a long talk over drinks. She told me that she had quit her part-time job (good!) because she didn’t like to “cheat” customers. She even asked for my counsel about her future plans… work, marriage, etc. Marriage to a Jap man. No matter how nice the man himself may be, she knows how some Jap guys behave…

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