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経済産業省が英会話最大手「NOVA」に業務停止を命じた。一部業務を6カ月間。やっとか。90年代初め、この業界では「ピンクのリボン」の「バイリンガル」が超ミーハー路線で急成長したが、あっけなく倒産。メディアにもよく登場したあの女性社長、何て日本名やったかいな?「南」さんだったな、確か。円高が後押しした留学熱もあって、英会話ブームとやらはその後も続き、競争が激化する。交差点でのビラまきと言えば英会話学校のものだった。雨後の竹の子の如く、参入企業が生まれるが、当然ながら淘汰の時代が訪れる。「NOVA」はどちらかというと後発だが、消費者金融会社の資金を元に最大手に成長する。英語通訳の第一人者、村松、小松の両氏が始めた「サイマル・アカデミー」は、英会話産業のメディアを使ったイメージ戦略の煽りを食った形だ。
元々、「ブリタニカ百科辞典」のセールスから派生したこの業界の顧客(生徒)獲得の方法はどこも似たり寄ったりだろう。契約するまで事務所を離れさせない監禁まがいの手法。「親に相談したい」と言うと「自分のことは自分で決めなければ」。「受講料が払えない」には「真剣ならアルバイトでもして払わなければ」。顧客は支払いについて信販契約するので、いったん受講契約すれば会社に損は生じない。
「NCB」に「LADO」は生き残り組だったが破産・倒産した。そして業務停止の経営への影響はわからんが、今回のNOVA。いかかがわしい経営の実態を万人が知る日が来ることを祈る。
それにしても、「英語」「英会話」と聞くとヘナヘナと腰が折れてしまう日本人の態度は何なのか?外国語学習に対する意識変革が求められるが、ムリだろうな。あぁ、そんな日本には帰りたくない。
小学校での英語授業導入が論議されているらしい。数カ月前に東京都知事が定例会見で「日本語教育が先だろう」との主旨で発言していた。言語学的に子供の脳が複数言語をどう処理するのかよく知らないが、日本語も英語も半端な人間を生み出す結果になるなら、どの言語もまともにできない人の多い当地の二の舞だ。さて余談だが、知事はこの会見で「英語なんて“ピジョン・イングリッシュ”でいいんだ。“鳩の英語”だな」と言っていた。鳩の英語?シングリッシュのような「ピジン・イングリッシュ(pidgin English)」やろ。知事は図らずも知識の限界をさらしてしまったな。
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