毎日新聞 2006年9月3日20時39分
靖国神社:朝鮮戦争で殉職海保職員の「合祀」拒否
朝鮮戦争で掃海作業中に殉職した元海上保安庁職員の遺族が、靖国神社に「戦死者」として合祀(ごうし)するよう求めたのに対し、同神社が拒否していたことが分かった。神社は遺族への回答書で、合祀範囲を「大東亜戦争まで。朝鮮戦争は基準外」と明示した。
遺族は、大阪市浪速区の会社役員、中谷藤市さん(79)。1950年10月、弟の坂太郎さん(当時21歳)が米軍の極秘要請を受け、掃海艇で北朝鮮の元山 (ウォンサン)沖に出動。機雷に触れて死亡した。事故後、米軍と海保は「瀬戸内海での作業中に殉職したことにしてほしい」と求めたという。現行憲法に抵触 する疑いが濃いためで、中谷さんは事故記録を照会したが、「記録はない」と回答された。
その後、除籍謄本に海保の報告として死亡日時と場 所が記載されていることが分かり、中谷さんは今年2月、靖国神社に合祀を求める申請書を提出。8月25日付の神社の回答書では「その時代ごとの基準で国が 戦没者と認め、名前が判明した方をお祀(まつ)りしてきた。朝鮮戦争は現在のところ基準外となるから、合祀できない」と結論付けていた。
中谷さんは「弟は戦死したのだから祀られて当然。合祀を願い続けてきた。義憤を禁じえない。再考してほしい」と、要請を続ける考えだ。【田辺一城】
海上保安庁の朝鮮戦争参加は公然の秘密だが、宗教法人の靖国神社が、これを秘密にしておきたい政治的な思惑に影響されて合祀を拒否したなら、政教分離原則に反するのではないか。戦死を「大東亜戦争まで」と規定する意味がどこにあるのか。今後、「自衛軍」「日本軍」が創設され、戦死者が出たらどうするのか。当時は存在しなかったが、自衛隊(1954年7月、第5次吉田内閣で成立)は「軍隊ではない」とのきわどい解釈にも関連する。
たまにはいい夢も見ないと……。子供のころから高校生のときまでいっしょにいてくれた雑種犬「ミル」とアイドル「岡崎友紀」(「奥様は18歳」「ママはライバル」など)が夢に出現した。
訂正:チャルメラ演奏は葬儀のためでした。
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