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いったんは上海に送られながら故障の生じたGIS(ガス絶縁開閉装置)を日本で再点検するために中国側派遣団に参加した趙丹青の夫、馮長幸は、日本側との交渉にも携わっていた隆一心の働きぶりを良く思わず、また妻と彼との仲を怪しんでいた。一方、今しか木更津に住む実父を訪れる機会はないと考えた一心は、夜桜見物の宴会から脱け出す。実母や祖父らの位牌を前に、思わず時間を過ごしてしまった彼は、門限に間に合わないことを同室の馮に電話で伝える。宿舎では、一心の門限破りが問題となり、日本人の実夫に機密を漏らしていないかどうか事情を聞かれる。門限破りだけでなく、機密ファイルにはさんでいた「裏工程表」が紛失しており、内蒙古の大包鋼鉄へ左遷されてしまう。馮は門限に遅れる報告など受けていないと白を切り通したうえ、裏工程表を自分の懐に隠していたのだった。
1年半ほど経過してようやく事実を知った丹青は夫を告発し、離婚する。一心は2年近くも離れてしまった上海に戻ることになり、宝華製鉄では高炉の火入れ式が行われた。「江卓民上海市長」も登場。実の父と子は、火入れ式が無事終了すると、三峡下りに出掛ける。日本でいっしょに暮らすことを願う父に、陸一心は「私は、この大地の子です」と応える。(「大地の子」)
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極東軍事裁判が開始される。天羽賢治は東京勤務となって、この裁判の通訳モニター(通訳の訂正役)となる。(「二つの祖国」)*
昨日(月曜日)の大ニュース。睡眠薬と練炭を使った安田忠夫(元小結考乃富士)の自殺未遂。
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