Wednesday, April 27, 2005

She Wanted To Die

シンガポールで会った2人のElizabeth のうち、1人はうつでアル中だった。最初に会ったのは、Dave に連れられて行ったチャイナタウンのパブ。自分が日本人だと知ると、うれしそうに「前のBF が日本人だった」と言う。カネ欲しそうで日本人にやたら愛想のいい女はたくさんいるが、彼女はちょっと違った風で、数日後、仕事帰りにMRT に乗っているとき電話をもらったがそのときは会わず。しばらく経ってから、Newton Circus で朝方会う。彼女は友人と、自分はSといっしょだった。もう酔っている様子だったが、Tomlinson のアパートでさらに飲むことになった。立ち上がることもできなくなってしまった彼女をベッドに寝かせて、翌朝見つけたのは左手首にある無数の傷跡だった。

モデルになりたかったという。確かにきれいな人だった。手首だけではなく、あごにも足にも傷跡があった。あまりの酔い方がひどいので、「帰れ」と怒ったことがあった。泥酔状態で、彼女はバッグから安定剤を取り出して飲み込み、さらにぜんそく発作のときの吸入器を使い始めたりしたこともあった。

察するところ、彼女の過去は「相当」(tons of guys) なもののようだったが、「あんたは違う」と言って自分のことは信用してくれた。「チップもらいになんか行くんじゃない」と1日分の稼ぎを渡して(どこか知らんが)行くのを止めようとしたこともあったが、タクシーに乗って行ってしまった。しかし、途中で戻ってきて、また飲んだ。またまた、あんまり酔い方がひどいので、それ以上飲むのを止めるように言ったが、ダメだった。その日、半分開いたままのタクシーのドア越しに自分の名前を叫んでいた彼女を忘れようとしても思い出してしまう。(ず~っと経ってから、去年電話で話したところによると、彼女はシングルマザーになったらしい。男は逃げたとか。)

このElizabeth 、「シングリッシュ」は使いたくないと言い、なぜか英語がうまかった。「私は劣等生だった」と言っていたが、英語はシンガポールで会った人の中で最高のレベルだった。

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