Thursday, October 20, 2016

Comfort Women Issue Continues: Old Facts Reported as News



産経新聞電子版が、「阿比留瑠比の極限御免」で「慰安婦性奴隷説を明快に否定 『こんなでっち上げを作ったのは日本人だ』と訴えるソウル大教授に学問的良心を見た」(http://www.sankei.com/premium/news/161020/prm1610200004-n1.html)を掲載している。引用されている「日本軍慰安所管理人の日記」が、どこで慰安所を管理していた人の日記なのか、この記事には書かれていない。他所(http://webronza.asahi.com/politics/articles/2013102200003.html)で見ると、「第二次世界大戦中にビルマ(現ミャンマー)とシンガポールの慰安所で働いた経験のある朝鮮人男性が個人的に記していた日記」とある。だとすると、阿比留氏の記事にあるソウル大学の李栄薫教授の話は、マニラにあったとされる「Rules for Authorized Restaurants and Houses of Prostitution in Manila (1943)」と同様の内容ではないか。この規則は、慰安婦問題の告発本として知られ、クマラスワミ報告書が依拠するジョージ・ヒックス(George Hicks)の「The Comfort Women: Japan’s Brutal Regime of Enforced Prostitution in the Second World War」にも、「the women could be re-hired at the expiry of their contracts. There was a form for applying for permission to leave an establishment」(89ページ)と、すでに書かれている。「再雇用」(!)の規定すら、あったということだ。

ヒックスはビルマでの状況について、「In Burma, when a woman’s debt had been repaid, she was legally free to return home」(138ページ)と記述しているし、サラ・ソウ(Sarah Soh)は「The Comfort Women: Sexual Violence and Postcolonial Memory in Korea and Japan」で、「Korean survivors’ testimonial narratives… have revealed that liberation [from their work] was possible when they paid their debt or a [Japanese] military officer intervened on their behalf」(134ページ)と報告している。

阿比留氏なら、こんなものはとっくにご存じのはずだと思うが、記事の結びにある韓国内でこれが出版されたことを「韓国社会の変化の兆し」として「歓迎したい」ことが趣旨なのか。これが新事実として扱わうべきものだとすると、日本国内の慰安婦問題研究は信じられないほど遅れている。朝鮮戦争勃発から駐留米軍人用の韓国人慰安婦がいたことも何ら新しい話ではない。

Alcohol intake record:
October 17 (Mon.): Two bottles of red wine
October 18 (Tue.): none
October 19 (Wed.): red wine

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