Tuesday, October 13, 2009

Two Nightmares

大阪梅田周辺のような気もするが、地下道を急いでいた。他にも大勢人がいて、同じように急いでいた。わき目も振らず、振り返りもせず、彼らは何台かのエスカレーターを進んでいく。そのうちの1台に乗ろうとしたとき、足が止まった。2段目から下のステップが見えないほどの急傾斜で、おまけに人ひとりがかろうじて入り込めるゆとりしかない。本当なら天井であるべきものが、眼前にある。これでは前に進むというより、滑り落ちるではないか。にもかかわらず、人びとは苦も難もなく、当たり前のように落ちていった。自分が立ち止まったせいで、後ろに続いていた初老の男性と中年女性も止まらざるを得なくなった。3人で引き返し、別のエスカレーターを探すことにした。ビル1階のロビーにはビル内での通勤を終えたと思われる人が数人いたが、エスカレーターは見当たらない。警備員にビル入口のドアからそのまま外に出られると聞き、安堵した。ドアから外に出た。

*
吹奏楽団の演奏会のようだった。自分はそこにいてはいけない人だったらしく、隠れていた。隠れていた場所は、毛足の長い硬質の人工芝のある野球場のスタンドの、ちょうどセンター後方。スタンドがどうして人工芝になっているのか全く不明だが、その場所の芝だけは毛足がきれいに短く揃えられていた。隠れるにはもってこいのくぼみになっていた。しかし、自分がそこにいることを、スタンドに陣取る団員たちはみんな知っていた。そう、これは「そうか吹奏楽団」だったのだ。彼らから逃れることはできない。そうか所属の知人もいて、彼には早々見つかってしまった。彼の表情は、そうかを批判されたときに見せる口元は無理やりの微笑で、目はとことん冷徹というものだった。自分を見つけるなり、肩に腕を回してきた。痛いほどの力で、「それって暴力ちゃうんか」と抗議すると、「ちゃう」との答え。「ちゃうんか、え!」という自分の寝言で目が覚めた。

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