Tuesday, May 30, 2006

Two Obituaries

 作家の米原万里(よねはら・まり)さんが25日、卵巣がんのために死去していたことが29日分かった。56歳だった。東京都出身。葬儀・告別式の日取りなどは未定。
 日本共産党衆院議員だった父・故米原昶氏の仕事の関係で少女時代を旧チェコスロバキアのプラハで過ごした。帰国後、東京外語大、東大大学院で学び、ロシア語通訳として国際会議や要人の同時通訳で活躍した。
 通訳の体験をつづった軽妙なエッセー「不実な美女か貞淑な醜女か」で95年に読売文学賞を受賞。「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」(大宅壮一ノンフィクション賞)、長編小説「オリガ・モリソヴナの反語法」(ドゥマゴ文学賞)などで広範な読者を得た。
 テレビのコメンテーターとしても活躍。ロシア語通訳協会会長、日本ペンクラブ常務理事を務めた。(産経新聞)

 映画や舞台で二枚目俳優として活躍した岡田真澄(おかだ・ますみ)さんが29日午前4時5分、食道がんのため東京都内の病院で死去した。70歳。
 フランスで、日本人の父とデンマーク人の母との間に生まれ、昭和14年に日本に移住。29年に日活に入社し、翌年、「初恋カナリヤ娘」でデビュー。長身の二枚目役で人気を呼び、川島雄三監督の「幕末太陽伝」では遊郭の青い目の若衆役をコミカルに演じた。
 「嵐を呼ぶ男」など石原裕次郎主演のアクション映画にも多数出演。テレビ番組やショーの司会でも活躍、53年の第1回日本アカデミー賞の司会者を務めた。
 主な出演作に鈴木清順監督「悲愁物語」、熊井啓監督「海と毒薬」、東陽一監督「四季・奈津子」など。舞台にも多数出演した。タレントの故E・H・エリックさんは実兄。(産経新聞)

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